不動産まるわかり大全

賃貸契約と保証のしくみ

審査に通ると、いよいよ大家さんと賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく=部屋を借りる約束)を結びます。ここで知っておきたいことが2つあります。契約には2つの種類があることと、家賃を見まもるしくみです。むずかしそうに見えますが、大事なところだけおさえれば大丈夫。いっしょに見ていきましょうね。

契約は2種類:「ずっと住める」か「期間で終わる」か

賃貸の契約には、大きく分けて普通借家(ふつうしゃっか)定期借家(ていきしゃっか)の2つがあります。いちばんのちがいは、ひとことで言うと「ずっと住みつづけられるかどうか」ですよ。

  • 普通借家:いちばんよくある契約です。期間はふつう2年ですが、借りている人が「もっと住みたい」と思えば、ずっと住みつづけられます(これを「更新=こうしん」といいます)。大家さんが「出ていって」と言うには、よほど強い理由がいるので、借りている人はしっかり守られているのですね。
  • 定期借家期間が来たら、原則そこで契約はおしまいになります(更新がありません)。住みつづけたいときは、大家さんともう一度約束しなおす必要があり、大家さんがOKしなければ出ていくことになります。そのかわり、家賃が少し安めのこともありますよ。
図1 普通借家と定期借家の違い。○=できる・手厚い、×=できない・弱い

契約書で、ここだけはたしかめたい6つのこと

契約書は文字がびっしりで、読む気がなくなってしまいますね。でも、せめてここだけは見ておきたいというポイントが6つあります。下の図でまとめておきましょう。

契約の種類 普通借家か定期借家か 何年の契約か 契約の期間 お金のこと 家賃・管理費・更新料はあるか とちゅうでやめる時 何日前に言うか・お金はかかるか 出ていく時の約束 おそうじ代をだれが払うか やってはダメなこと ペット・楽器・また貸しなど 契約書のチェック
図2 契約書で、せめてここだけはたしかめたい6つのこと

家賃を見まもる2つのしくみ

大家さんは「もし家賃を払ってもらえなかったら、こまるな」と心配しています。そのための備えが2つあります。連帯保証人(れんたいほしょうにん)と、家賃保証会社(やちんほしょうがいしゃ)です。

  • 連帯保証人:借りている人が家賃を払えなくなったとき、かわりに払う約束をした人です(おうちの人や親せきがなることが多いですね)。借りている人とほとんど同じくらい、重い責任をもちます。
  • 家賃保証会社:連帯保証人のかわりを、お金を払って会社にお願いするしくみです。借りている人が家賃を払えないと、まず会社が大家さんにかわりに払い、あとで借りている人にそのお金をもらいに来ます。さいきんは、こちらのほうがふつうになっています。

家賃を払いそびれること(滞納=たいのう)が起きたとき、お金がどう動くのか。保証会社のばあいを図で見てみましょう。

借りる人 大家さん 借りる人 保証会社
図3 家賃を払いそびれたときの、お金の動き(保証会社のばあい)

さいきんは「保証人をたのめる人がいない」という人でも、保証会社を使えば契約できる部屋がふえました。そのぶん、部屋を借りやすくなったのですね。ただし、保証会社にも審査(しんさ)があります。それに、家賃を払いそびれると、お金の払いの記録(信用情報=しんようじょうほう)にきずがついてしまうことがありますよ。

家賃保証会社に払うお金の目あす

更新料(こうしんりょう)と、更新のしくみ

普通借家は、ふつう2年ごとに「更新(こうしん=つづける手つづき)」をして住みつづけます。このとき、場所や部屋によっては更新料(こうしんりょう)というお金を大家さんに払うことがあります(東京のまわりや京都などでよくあります)。だいたい家賃1ヶ月ぶんくらいですね。いっしょに、保証会社のお金や、火事の保険のかけなおしが必要なこともありますよ。

図4 2年ごとの更新と、そのときにかかるお金のイメージ

「更新料って、払わないといけないの?」という質問はよく出ます。これについては、契約書に更新料のことが書いてあれば、原則として払う約束になる、というのが裁判所の考え方ですよ。

契約と、家賃を見まもるしくみが分かりましたね。さいごは、住みおわって部屋を出ていくとき——退去(たいきょ)のときに、お金で損をしないための知識を見ていきましょう。