不動産の基礎と登場人物
「不動産(ふどうさん)」って、なんだかむずかしそうな言葉ですよね。 でも、中身はとてもかんたんです。このページでは、不動産ってなに?というところから、 土地と建物のふしぎな関係、「持っている」ってどういうこと?、 そして不動産にはどんな人たちが関わるの?を、絵を見ながら、ひとつずつ見ていきます。 むずかしい言葉が出てきても、すぐにやさしい言葉に言いかえるので、なにも知らなくて大丈夫ですよ。
「動かせないもの」が不動産
不動産とは、かんたんに言うと「動かせない、大事なもの」のことです。 いちばんわかりやすい例が土地と建物(家やビル)。 土地も家も、持ち上げてどこかへ運んだりはできませんよね。だから「動かせない」のです。
反対に、車・おもちゃ・おさいふの中のお金などは、持って動かせます。 こういう「動かせるもの」は動産(どうさん)と呼びます。 つまり、動かせたら「動産」、動かせなかったら「不動産」。これだけ覚えれば十分です。
| 動産(動かせる) | 不動産(動かせない) | |
|---|---|---|
| たとえば | 車・おもちゃ・お金 | 土地・建物 |
| 持ち運べる? | ○ | × |
| 登記でまもる | × | ○ |
土地と建物は「べつべつ」のもの
ここで、日本のとても大事なルールをひとつ。日本では、 土地と建物は、べつべつのものとして数えます。 だから、「土地はAさんのもの、その上に建っている家はBさんのもの」 ということが、ふつうに起こります。
たとえるなら、土地は「駐車場(ちゅうしゃじょう)」、建物は「車」のようなもの。 駐車場を借りて、自分の車をとめるみたいに、 「土地はほかの人から借りて、その上に自分の家を建てる」こともできるのです。
「持っている」ってどういうこと? ― 3つの力
家や土地を「持っている」状態を、むずかしい言葉で 所有権(しょゆうけん)を持つ、といいます。 所有権はとても強い力で、できることが大きく3つあります。
むずかしく言うと「使用・収益・処分」ですが、やさしく言えば、 「①自分で住む ②人に貸してお金をもらう ③売る」の3つ。 自分のものだから、この3つを自由にしていいよ、ということですね。
不動産には、いろんな人が関わる
家を借りたり買ったりするとき、じつはいろんな立場の人や会社が関わっています。 「お部屋を借りる」のを例に、だれが何をしているのか、お金がどう動くのかを、1まいの絵にしました。
それぞれの役わりを、ひとことで言うと――
- 大家さん(おおやさん):お部屋の持ち主。お部屋を貸して、家賃をもらう人です。
- あなた(借りる人):お部屋を借りて住む人。この本を読んでいる、あなたのことです。
- 仲介(ちゅうかい)の会社:お部屋をさがす人と大家さんの間に立って、 お部屋を紹介してくれる会社(まちでよく見る「不動産屋さん」)。 上手に紹介できたら、お礼として仲介手数料というお金をもらいます。
- 管理(かんり)の会社:大家さんのかわりに、家賃を集めたり、 こまったときの相談にのったり、建物をそうじしたりする会社。 住みはじめてからの相談あいては、たいていここです。
- 建てる会社:土地を買って、家やビルを建てて、売る会社です。
- 銀行(ぎんこう):家を買うためのお金を貸してくれるところです。
不動産の一生
1つの家や土地は、人とおなじように「一生」をたどります。 ぜんたいの流れを先に知っておくと、これから学ぶいろんな話が 「あ、これはあの場面の話だな」とわかって、ぐっと頭に入りやすくなりますよ。
- 1 建てる 家をつくる
- 2 売る 買う人にわたす
- 3 住む くらす
- 4 貸す 家賃をもらう
- 5 受けつぐ・売る つぎの人へ
あなたが「お部屋を借りる」のは、この大きな流れの「住む/貸す」のところ。 つぎのページでは、多くの人が最初になやむ 「借りる(賃貸)と買う(購入)は、どうちがうの?」を、 お金とくらしの両方から、いっしょに見ていきましょう。